HOMEへ   2003年5月7日  
 
 
 第二東京弁護士会
多摩支部長就任にあたって
弁護士 窪田 之喜  
 前支部長岩倉先生から要請をいただき悩みましたが、引き受けさせていただきました。よろしくお願いいたします。
 支部も発足して5年を経過し、会館問題の解決と隣地への拡張問題の前進、自治体との連携の発展、国選弁護のシステムの改革、各種委員会活動の充実と目を見張る成果をあげてきました。裁判員制度を取り上げた裁判劇も大変な好評でした。この間の役員・会員のみなさん、事務局員のみなさんのご努力に対して心からの敬意を表明いたします。
 総会での討論やみなさんの話をお聞きする中で、弁護士会多摩支部が、大きく飛躍していくチャンスを迎えていることを感じております。隣地取得による会館の拡張問題もその一つであろうと思います。拠点がどっしりと大きくなければ、会活動の発展も物理的に制約されてしまいます。実務スタッフの人数も問題になるでしょう。それにも増して重要なことは、弁護士と市民、その間の公的存在である弁護士会(支部)、この3者の中での弁護士会(支部)のあり方の骨格を具体的につくることが大事な課題だという気がします。
 弁護士の仕事が社会正義の実現と人権の擁護にあると法的に表明されていることは、現在、特に重みをもつものとなっているように思います。世界的にも、我が国を見ても、激動の時代となっていることは間違いありません。価値評価は分かれるでしょうが、福祉・教育・文化・生活のすべての面で契約原理と自己責任が強調されています。憲法第25条の位置づけが変わってきているように思います。その中で高齢者・障害者などの福祉制度、保育や学校教育・社会教育等のあり方も激変しています。新しい成年後見制度などもスタートし、新しい倒産法制も注目をあつめ、少年法制や刑事司法のあり方も根本から問われ、現場での福祉や教育にかかわる深刻な法律相談・法律事件が発生する、といった事態となっています。
 このような激変の時代だからこそ、弁護士は社会と市民の要求に適切迅速に応えることが求められるわけですが、それは単に個々の弁護士の努力に任される問題ではなく、強制加盟の公的存在である弁護士会の役割としても注視されるべきものと考えます。憲法を基本とした規範意識と高いレベルの法的実務が求められることになるでしょう。この5年間の研修活動の発展に加えて、新しい委員会の発足を足場として、研修活動の飛躍がはかられようとしていることが、特に重要であると教えられるところです。
 地域司法計画の検討がすすんでいますが、地域・自治体と弁護士会(支部)の関係も大いに発展させる必要があると思います。
 現在重要なことは、多数の会員が参加する活力ある民主主義だろうと思います。高い志をもってスタートした弁護士会多摩支部のために微力を尽くしたいと思います。よろしくお願いいたします。
         
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