HOMEへ   2002年12月1日  
 
 
弁護士 木村 真実
 山下さんは、「飛び込みも受ける」(誰の紹介もなくても電話帳で見つけて来た人の事件を受任する)事務所であることが気に入って日野市民法律事務所に入ったそうだ。僕も事務所のトイレが気に入ったなど他の理由もあったが、「飛び込みも受ける」が気に入って日野市民法律事務所に入った。
 しかし、(明言はしないが)山下さんもそろそろ気づいたことだと思う。「飛び込みも受ける」というのはなかなかしんどいことに。日野市民法律事務所の弁護士は(他の事務所もそうだと思うが)忙しい。日中は裁判所、警察署などをまわっており、事務所にいないことが多い。そんなときでも「飛び込み」の電話はかかってくる。そうすると、山下さんが相談を受け、受任することになる。彼の机の上は、またたくまに民事、破産、刑事などの事件の記録でいっぱいになってしまった。事務所に入って10日間でこんなに事件を受けている弁護士も珍しいだろう。法廷だって接見(被疑者に会いに警察署に行くこと)だって裁判官や検察官との交渉だって経験済みである。
 彼は力がある。この前も一緒に接見に行って教えられたばかりである。
 しかも勉強家である。忙しいさなかを縫って毎日法律の本を読んでいる。その横で僕が読んでいるのは、同じ法律が出てはくるが木村晋介の本だったりするのにである。
 しかし、このまま突っ走ったら倒れてしまう。
 山下さんもそろそろ気づいたことだと思う。「飛び込みも受ける」上に「原則として来た事件は断らない」日野市民法律事務所では、僕たちの働きぶりを決めるのは、電話をかけてくる市民であることに。
 「飛び込みも受ける」魅力を失わぬよう、でも自分が倒れてしまわぬよう、がんばろうね。
         
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