←前のページ 次のページ→   2007年4月1日  

暖冬を憂う

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   西郷 重人  ・・・・・・
 ・・負けた・・
 JR中央線に乗っていて私は己の敗北を悟った。
 この冬、東京で1pの積雪があるか。
 私は「ある」、友人は「ない」で“台湾でギョーザ”勝負をしていたのだ。
  鹿児島から上京して以来34回目の冬を過ごした。寒さは嫌いだが弱くはないと自分に言い聞かせ、じっと春を待つと言うのが常である。ところがこの冬は遂に一度もマフラー、手袋を用いなかった。
  「この冬はとうとうズボン下を買うことになるのかな」と秘かに身構えるのがこの数年の習わしのようになっていたが、そんなことすら思う間もなく冬が去っていったようである。
暖冬は確かにありがたい。愚かなる我が息子共はそれぞれ自室でガンガン暖房を使い、そのくせ半袖Tシャツ1枚でいるような我が家では、あるとき一カ月のガス代が7万円を超えたこともある。さすがに私もその時はキレたが。
 それがこの冬はごく普通のガス料金で済んでいる。ホッとしている人も多いだろう。
でもしっかり寒いから春風のありがたみも増すのかも知れない。若い頃、夏のためにその他の時季を過ごしてきたような私をしてもそう思わせるほど、やはり暖冬なのだ、これは大変なことだ。
 線路脇の土手に菜の花を見付けて、どこかに「台湾飯店」という名の店を探さなきゃなと思ったのでした。

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