←前のページ 次のページ→   2003年6月5日  
法律をもてあそぶ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・西郷 重人・・・・・・
 大学教授の肩書きを併せ持つある弁護士の講演録を少し前に読みました。
 貸金業規制法を業者に有利に機能させるよう裁判事情を変えていこうというのがテーマでした。
 貸金業規制法34条には借り手の同意の下、書面の交付など一定の条件を備えた貸し付けの場合は利息制限法を上回る利息を付けることが出来るという事がうたわれています。
 あたかも対等な契約のように言うけれど、切羽つまった借り手がホントに同意しているものか、充分な説明と判断の余裕があるのか。
 貸金業者の窓口に意図的に出向いていた時期があり、そこで見た光景からはとてもそうは思えません。確かにTVコマーシャルのように一見ニコヤカな雰囲気ではあるけれど、何に遣うのか返済が可能なのかについてまで話を聞いて貸し付けの判断をするわけでもない、最近では全てを機械で処理しているではないですか。
 私たちが知り合いから金を貸して欲しいと相談されて、事情も何も聞かず出すでしょうか、出すとしたら返ってこない事を覚悟で貸すときでしょう。
 「鶴だと思って貸したらサギだった」と語る金融会社の社長(ホントは鶴ではなくカモと思ってるんでしょうね)に頼まれて全国で裁判をやっているこの講師は、2億円出してくれたら全国の優秀な弁護士、学者を組織してこの貸金業規制法という法律を業者に有利なものにしてみせると語る、「そもそも『規制』と言う表現がいけない」とも。
 業界はきっと出すんでしょうね。
 そういえばこの法律が制定された当時、この条項を入れるために業界から相当な金が流れたという噂を聞いた事もあります。

 全て金で決める、持てる者、強い者が正しいとする今の社会がこうして造られていくのかなと思いますね。弁護士倫理規定に言う社会正義って何だろう。


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