←前のページ 次のページ→   2004年5月1日  
★卒業式での「君が代」不起立に制裁とは

東京都教育委員会の大量処分は許されない

弁護士 木村 真実 
都教委は3月31日、卒業式で「君が代」斉唱時に起立しなかったなどとして171人を戒告処分とし、5人の嘱託教員の更新を取り消した。その後、4月6日付でさらに19人を戒告処分とし、1人を減給処分とした。
●「君が代」をめぐる東京都の通達
 2003年10月23日の都教委通達によれば、「君が代」については、式次第に「国歌斉唱」と記載し、司会者が「国歌斉唱」と発声して起立を促し、教職員は指定された席で国旗に向かって起立・斉唱する、ピアノ伴奏等により行うものとされている。
 そして、「通達に基づく校長の職務命令に従わない場合には服務上の責任を問われる」というのである。
●明らかに憲法に反する通達
 このような教職員への「君が代」斉唱の強制は、教職員の思想及び良心の自由(憲法19条)を侵すばかりでなく、学校が教育の場たることを否定して生徒の教育を受ける権利(同26条)を否定するものである。
 もちろん、教育基本法10条が否定する「不当な支配」なのであり、これをめぐって出された旭川学力テスト最高裁判決(「教育に対する行政権力の不当・不要な介入は排除されるべき」)にも反する。
 国旗・国家法案審議の過程でも生徒や教員に強制するものではない旨の答弁が繰り返されている。
●強制を許さない闘いを
 怖いのは、「強制」である。 
 石原知事は「教育者として、国なり都なりが決めたルールってものは遵守してもらわないと。守るということそのものが教育になるんだからね」というが、「君が代」を歌うことの職員への強制は、いつか生徒への強制につながり、歌っていない生徒を処分するよう校長への働きかけがなされないとも限らない。
 そういう式典が本当に子どものためのものなのだろうか。
 処分に対しては、提訴や不服申立の準備が進んでいますが、私(木村)としては、「この強制がおかしい」という訴訟をどんどんやるべきだと考えています。

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