←前のページ 次のページ→   2004年3月1日  
★2004年2月21日最高裁判決-旧「商工ファンド」逆転敗訴

旧「商工ファンド」の高金利商法をめぐる訴訟で
債務者保護を明確にした画期的な判決が

弁護士 木村 真実 
 最高裁判所は、2月20日、「商工ファンド」(現SFCG)の融資について、一定の条件を満たせば利息制限法の上限を超える金利も有効とする貸金業規制法の見なし弁済規定について、「厳格に解釈すべき」との判断を示し、借り手側勝訴の判決を下した。
●貸金業規正法のみなし弁済規定とは
 利息制限法は、融資額に応じて上限金利を20−15%としている。
 他方で、貸金業の規制等に関する法律(貸金業法)は、
a 貸金業者が借り手と貸金業法規定の契約書面をかわすこと
b 契約に基づく利息を借り手が自分の意思で支払うこと
c 返済を受けた場合、業者は直ちに利息や元本への充当金額などを記した受取証書を交付すること
などを要件に、「みなし弁済」(利息制限法越えの利息の支払いについて29.2%までの支払い利息が有効な債務の弁済とみなされる)規定を設けている。
●利息制限法の適用を否定しつづけてきた「商工ファンド」
 消費者金融業者の多くは、みなし弁済規定の適用を前提に貸し出すものの、弁護士が介入すると、その要件を満たしていることを主張せず、利息制限法によって計算し直した数字で処理してきた。しかし、特に商工ファンドはみなし弁済の有効性を強く主張し続けてきたため、同社に対し、みなし弁済の有効性を争う訴訟が続いていた。
●みなし弁済規定は適用されないと判断
 今回の判決により、商工ファンドが主張してきたみなし弁済の有効性が否定され、少なくとも過去の一時期に商工ファンドが使用してきた契約書式については、利息制限法による再計算が求められることになると考えられる。

 僕(木村)のところにも商工ファンドについての相談がありますが、裁判というと、その費用や時間を考えて断念してしまうことが多かったです。今回の最高裁の判決は、世界に類のない日本の高利を抑制し、弱い立場に置かれている借り手を保護しようとしたものとして評価できると思います。


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