←前のページ 次のページ→   2004年2月1日  
★2004年1月14日の最高裁判決-2001年7月参院選無効訴訟-
1票の格差が最大5.06倍でも合憲、
最高裁判事15名のうち、6名が反対、
賛成9名のうち、4名が違憲性を警告
弁護士 木村 真実 
 最高裁判所は、1月14日、01年7月の参院選での一票の格差が最大5.06倍となった定数配分について、「合憲」とする判決を言い渡した。
●法の下の平等を定める憲法14条に照らせば、1票の格差は1対1が原則
 しかし、一度選挙区を定めてしまうと「その地域の代表」となるのでなかなか変えにくい、定数を減らされることに強い抵抗がある、などの事情によって、実情は1対1からほど遠い。特に、参議院は、半数改選なので選挙区ごとの定数を偶数にする必要がある、選挙区が都道府県単位である、などによってその格差は5倍を超えている。
●実質「違憲」の判断が示された
 今回出された判決では、結論は合憲だが、反対意見(6人)のなかには、
A、都道府県単位の選挙区や偶数配分は憲法上の養成ではなく、国会の改正作業を期待するのは百年河清を待つに等しい。参議院には非改選の議員や比例代表の議員もいるのだから、今回の選挙は無効と判断すべき
B、3年ごとに議員の改選数を変えるなどできるのであり、選挙は違法と考える。ただし、無効とすると無効とされた議員がなした立法などに影響が出るので、無効とはしないのが相当
C、現在のような人口の都市集中傾向が続く限り、今後現在の選挙区で選挙すれば違憲の疑い
など厳しい意見が相次いだ。また、合憲とする多数意見(9人)の中にも、
D、合憲とは言えない疑いが強い。次回選挙でも現状が維持されたなら違憲判断がなされるべき余地は十分に存する
という厳しい意見をつける裁判官が4人いた。
●国会が、1票の格差是正に努めなければ、次は違憲判決もありうる
 今回の判決により、公職選挙法の改正が国会に迫られたことになるが、議員各自の事情が直接からむだけに各党の党内調整も難しい。
 僕(木村)個人は、1対2を超えたところに線を引きようがないのではないか、と思っています。その意味で、上記Aの考えに賛成です。
  特に僕たち東京の有権者にとってはもっと怒るべき問題であり、国会に対しては議員定数の偶数配分、都道府県単位選出の原則の見直しを求めるべきであり、裁判所に対しては違憲判決を出すことによって国会に努力を強制すべき事態になっていると思います。

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