←前のページ 次のページ→   2003年2月28日  

自治基本条例・市民参加条例・
まちづくり条例を考える

自治立法能力をもつ自治体となるために 弁護士 窪田 之喜 
1 はじめに
 地方自治法が改正されて地方分権が強調される中で、「条例による行政」という自治体の姿が求められています。今、「自治体が、住民とともに、条例を政策実現手段として駆使していく」という積極的な提言が、先進的自治体から発信されています。
 ここでは定例研究会で報告した3つの条例のうち、ニセコの条例について報告します。
2 自治基本条例制定 「ニセコ町まちづくり基本条例」を読む
(1)1994年11月からの改革
 北海道虻田郡ニセコ町では、94年10月、35歳・前財政係長逢坂誠二氏が2期目にのぞむ現職町長を破って当選しました。 新町長は、就任後、町民向けの詳しい予算説明書の発行、重要な課題について「町民検討会議(タウンミーティング」の実行、情報公開条例制定(98・9)などの改革をすすめました。そこから、誰が町長になろうと守るべき「住民自治の視点からの最低限のルールが必要」との認識が生まれ、2000年12月、自治体憲法というべき「ニセコまちづくり基本条例」が制定されました。
(2)条例の要点
 全体の構成は、前文と14章・45か条からできています。
 前文で、まちづくりは「自治」が基本と宣言しています。ここでまちづくりとは、人々の「暮らしづくり」そのものを意味します。
 第2章にまちづくりの基本原則が定められています。情報共有原則そして参加原則です。「行政のあらゆる過程における参加の機会確保」を強調しているのはみごとで、抽象的計画段階でのみ「市民参画」を言い、具体的施策では市民の声を聞かずに独断専行するわが日野市とは大違いです。もちろん、住民投票制度も定めています。
 第4章「まちづくりへの参加の推進」では、「満20歳未満の町民のまちづくりに参加する権利」が説得力を持ちます。第5章で「コミュニティー」の意味ずけと役割をうたっていることも注目に値します。第6章「町の役割と責務」で町長の責務、町の執行機関の責務、職員のまちづくり専門スタッフとしてのあり方、審議会等への公募委員制、意見・要望・苦情とに対する応答義務までさだめています。 第8章「財政」で、「町民にわかりやすい財政とする努力」を定めています。税金の使い方こそ自治の要点と特に意識していることがわかります。
3 日野市のまちづくり条例作業への参加
 わが日野市でも、まちづくり条例制定作業が始まりました。必ずしもハードなまちづくりだけを対象にするものではなさそうです。全国の進んだ経験に学び、行政まかせにせず積極的に参加していく必要があると思います。

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