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●連載11 |
弁護士 木村 真実 |
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●公的なこと(文中の事件はまったくのフィクションです。) |
Y |
Kさん、A先生って知ってます? |
K |
ウン、知ってる。 |
Y |
今度、僕の住んでいる市の教育委員になったんですよ。 |
K |
へえ。しばらく前に大平光代さんが大阪市の助役になって話題になったけれど、この時代に教育委員はたいへんだねえ。 |
Y |
そうですねえ。でも、がんばって欲しいですね。 |
K |
そういえば、B先生は、東京都の児童相談所の非常勤顧問をされているし、C先生は東京都の委嘱で子どもの権利専門委員をしているし、D先生は地元の人権擁護委員として子どもの事件をやっているよね。 |
Y |
子どもの権利委員会の先生方で、公的な仕事をしている人は多いんですね。 |
K |
そうだね。たとえば数年前まで、子どもの虐待をやるときに、介入が遅いと言って児童相談所を責めることが多かったけど、批判しているばかりでなく、中に入って改善していこうということだよね。 |
Y |
ところで、児童相談所の非常勤顧問はどういう仕事をすることになるんですか。 |
K |
児童相談所が扱っている虐待とかの案件について、裁判所に持ち出したときの見通しをアドバイスしたり、場合によっては書面を作ったり、親との対応を考えたりしているらしい。 |
Y |
そういうことは、児童福祉司では難しいし、毎回事件ごとに弁護士を頼むのも、ということなんでしょうかね。 |
K |
そうだね。 |
Y |
ただ、公的な立場になると言いたいことが言えなくなる、なんてことはないんですかね。 |
K |
いろいろと気を遣ったりしなきゃいけないこともあるようだけれど、でも、それぞれの働きを見ていると、そういう心配はないようだね。 |
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