←前のページ 次のページ→   2005年1月1日  
●連載7
弁護士 木村 真実
●いじめ(文中の事件はまったくのフィクションです。)
いじめられたことがつらかったことは、わかったけど・・・。
どうしたの。いじめか・・・。。重たい事件ばかり引き受けるねえ。
そうですねえ。それで、どんなことが考えられるんでしょうかねえ。
どんないじめなの?
無視されたり、靴隠されたり、5人くらいで1年間も。中学生のくせに、結構陰湿なんですよねえ。
  本人もずいぶん傷ついて、睡眠薬飲んだりしているんですよ。まだ13才なのに・・・。
それで、法的手段が何かないか、ということだね
まずは損害賠償請求ですけど、訴えても、むこうが否定するとよけいに傷つきますよねえ。
証言はとれるのかなあ。
先生も「そんなに深刻だと思わなかった」と言うし、同級生も、見て見ぬふりだったこともあって、この子の味方になってくれる子はいなさそうなんです。
気づかなかったというその先生やその子としては、やっぱりいじめたやつを訴えてやりたいと思っているんだよね。
そうなんですよ。
親御さんとしては、学校も訴えてやりたい気持ちなんですが、その子はいじめたそれぞれの子がにくい、という気持ちは強いですよね。
その子はいつ何をされたか覚えているの?
もちろん写真やテープがあるわけじゃないですけれど、先月睡眠薬を飲んだ後に母親に相談した内容を母親の方でていねいに整理してくれていて、誰がいつ何をしたか、というのはだいたいまとまっています。
でも、それぞれの子を訴えるときには、親も訴えるでしょう。
そうですねえ、13才の子を訴えても、支払能力がないですしねえ。
  そうすると、親の監督不十分まで言わなくちゃいけなくて、なかなか厳しいか。
そうだよねえ。簡易裁判所の調停ってやったことある?
  訴訟と違って証明の必要はないし、むこうと顔を合わせないようにしてくれるから、その子としても嫌な思いをこれ以上しなくてもいいんじゃないかなあ。
簡易裁判所の調停は、まだやったことないんですけど、どんな人が調停委員をしてるんですか?
民生委員さんなんかも入っているけど、この件だと、いじめについて理解の深い人やそういう調停の経験のある人、弁護士なんかが調停委員になってくれると思うよ。
そういう人を是非、ということも言っておくといいですね。
ただ、調停は、お互いの譲り合いだから、その子の願いどおりにむこうが悪い、ということになるかどうか分からないよ。
望みどおりの結論になるかどうか分からないことは、何らかの形でその子にも説明しなくちゃいけないし、調停でのやりとりやその結果望みどおりにならないかもしれないことについては、その子が通っているお医者さんがあるなら、相談した方がいいかもしれませんね。
その時、いじめによって傷ついたという診断書や意見書がお願いできればいいね。

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