←前のページ 次のページ→   2004年12月1日  
●連載6
弁護士 木村 真実
●虐待じゃないって(文中の事件はまったくのフィクションです。)
Kさん、今度は虐待したって疑われているから何とかして欲しいっていう相談ですよ。
弁護士っていうのは違う立場の人から話を聞けるから、力がつくんだよねえ。
そんな悠長なこと言っている場合じゃないですよ。
  子どもがベランダから落ちて怪我をしたことをきっかけにその子をj児童相談所に一時保護(注1)してもらっていたら、「子どもに対する虐待の疑いがある」から返せないと言われたっていうんですよ。
あさって児童相談所でケース会議(注2)が開かれて、返すかどうか決めることになっているが、怪我は、事故によるものだから、そこに代理人として出てくれって。
あさってったって、まずは話をよく聞いておかないと・・・。
それで、これからお母さんが来るんですけど、一緒に来てもらえませんか。
え、だって、今日はこれから子どもを風呂に入れに帰ろうと・・・。ま、いいでしょう。
お母さんの話を聞いて、どう感じましたか?
確かに、児童相談所に誤解されている気がするねえ。
お父さん、お母さんは一生懸命やっているのに、あんまり言われると行政に対する信頼も失っちゃいますよね。 
 

ただ、児童相談所を説得するためにも、怪我をもう起こさないためにできることが何かないか考えたいんですよね。

そうだよねえ、それが子どもさんのためにもお母さんお父さんのためにもなるしねえ。
ベランダの手すりをもう少し高くすることはお母さん、お父さんがもうやったっていうし・・・。
保健師さんとはうまくいっているみたいだし、この人をキーパーソンにしてこれからも相談に乗っていくことを確認して欲しいと言おうかなあ。
そうだねえ。
それに、強く疑ったことについて児童相談所から一言謝ってもらうことも必要かもね。
【用語解説】
注1 一時保護
(児童福祉法33条1項)
原則として2カ月を超えない期間、児童相談所が相談所の施設などに児童を一時保護すること。親権者の同意がなくてもできる。
注2 ケース会議 虐待が疑われるケースなどで、児相の児童福祉司、子ども家庭支援センター担当者、保健師などが集まって方針等を考えるための会議。 

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